そのD気合十分 スタッフパーティー
最近、我が夫の帰りが遅い。終業後に1時間、同僚たちと「スタ
ッフ・パーティー」で披露するダンスの練習をしているのだという。
これまで職場を転々をしてきた夫だが、ホテル勤務などの時は必ず
この「スタッフ・パーティー」が開かれていた。
名前の通り従業員
の慰労会みたいなもので、食事のほか、部署ごとに出し物をしたり、
得意な芸を披露したり、上司も部下も混じってゲームをしたり、ラ
ッキドローがあったりと、なかなか充実した内容だ。
実際に結構楽しいらしく、シニアの夫も毎年、熱心に衣装を用意
したり、出し物の練習に参加したり、時にはプログラムを企画した
りと大騒ぎしている。パーティーの様子をビデオでみたことがある
が、それはそれは賑やか。女性スタッフの中には、ばっちりオシャ
レしてくる人も多い。いつもはシンプルな制服姿のウェイトレスが、
ドレスでキメキメ、ヘアスタイルもゴージャスだったりして驚く。
我が夫が張り切るのは、もっぱら余興のほう。それも、「上司に
ヘンな格好をさせたい」という風潮が強いらしく、時には目を覆い
たくなるような衣装をつけて歌わされたり、踊らされている。去年は大きな「かぼちゃパンツ」みたいのを着た。サスペンダー
付きで、どうみても三流コメディアンだ。でも、非日常の衣装がよ
ほど気に入ったのか、それを着たまま帰宅、ネコたちを相手にしば
らくはしゃいでいた。
今年はなんと、女装でダンスだという。日本だったら、いくら余
興とはいえ課長や部長がカツラをかぶり、ミニスカートをはいて踊
ったりするだろうか?私だったら、笑っちゃって翌日からの業務に
影響してしまうと思うが…
とにかく今回はチーム対抗戦で、勝者には国外旅行などがプレゼ
ントされるという。なので、どのチームも本気で勝ちをねらってい
る。夫も、「毎日疲れるー」といいながら、チームのために何年も
履いていない運動靴をひっぱりだし、着替え持参で仕事へ行く。頼
むから今年は、カツラに女装の姿のまま帰ってこないでおくれよ…。
そのC ようこそジャパン
私が日本人だというだけで、「じゃあ、帰省の時に一緒に連れて
って!」という人が結構いる。あまり本気にはしないが、一応「ど
こに行ってみたい?」と尋ねると、もれなくみんな「サクラが見た
い〜!」と叫ぶ。日本語を話さないローカルなタイ人でも、ちゃん
と「サクラ」と発音するから立派なものだ。
しかし、サクラそのも
のについての知識は乏しく、年がら年中咲いてると思ってる人も多
い。南国にはないからね。8月くらいに、「来月日本へ行くのー!
サクラが見たくて☆」とのたまうノンキさんもいたな。
しかし、気合の入った人たちは、ちゃんとサクラの開花をねらっ
て日本行きの計画を立てる。いくらねらうといっても予想はあくま
でも予想、「絶対に見られる」という保証はない。そこで、あえて
東京や京都などの観光名所ははずし、北上するサクラ前線をひたす
ら追うというツアーが登場した。
地方都市がメインで、「そんなと
ころまで?」というようなツウな地名も出てきて驚く。実際に10日
間のツアーに参加した知人は、「山の残雪も見られて、とってもキ
レイだったぁ…」とうっとりしていた。
このように、タイ人向けの日本行きパッケージツアーも、近年は
研究が重ねられて大変充実してきたようだ。ツボがきちんと抑えら
れている。しかも、4日前後で12万円くらいからと価格もお手ごろ。
グループツアーならビサも取りやすいという。私などがガイドする
よりも、絶対お得で効率が良い。「家族で行くからガイドしてよ」
と頼まれることもあるが、車の手配やらなんやらシミュレーション
するだけで自信がなくなり、つい「ツアーのほうがいいよ」と言っ
てしまう。
でもこれはホント。知人のタイ人日本語ガイドは最近こ
うしたツアーのガイドもするようになったという。タイ人にタイ語
で日本を案内するのだ。やはり一番忙しいのはサクラの時期で、時
には45人の団体のお世話をする時もあるとか。さぞや重労働がと思
いきや、「日本ツウのかたが多いので、意外にラク」という。
若者などは日本語専攻の人も多く、自由時間に「ガ○ダム博物館」
などマニアックな場所へ行くというから面白い。
そのうち私のとこ
ろにも「サクラが見たい」だけじゃなくて、○○のフィギュアが買
いたい、とか、△ロ屋のパンが食べたい、とかの問い合わせがきそ
うだな。
そのB タイ式リサイクル
千葉の実家に帰るたびゴミの分別に難儀してしまう。逆に、缶で
もビンでもプラスチックでも、なんでも一緒くたに捨てるこちらの
やりかたには、慣れるまで時間がかかった。日本だったら処分に困
ってしまうような壊れたプリンターや自転車でも、こちらではほか
のゴミと一緒に出してOKなのだ。
そして、ちょっと珍しいものや売れそうなもの、衣類などは、必
ず誰かが、いつの間に回収していく。この辺では、たいていミャン
マー人のメイドさんたちがリサイクル担当だ。通りすがりに各家庭
のゴミ置き場を覗いていく。なので、みんな缶やペットボトルや鉄
くずなどの売れるもの、まだ使えそうなものは、普通のゴミと分け
て、わざと目立つように捨てたりする。メイドさんたちは、古い靴
や衣類なども「売れるから」と持っていってくれる。
しかし、時々ポリバケツに放り込んだゴミ袋が少しだけ破られて
いる時がある。物色された跡だ。黒いゴミ袋には生活ゴミしか入っ
てないのだが、ときどき紛れ込むアルミ缶などを探しているのだろ
う。うちなんか騒ぐほどのプライバシーがあるわけじゃないので構
わないが、気にする人もいるかと思う。
よそでは、ゴミ袋ごと持ち帰り、レシートなどからその家の経済
状態を分析、後日ドロボーに入る、なんて物騒なこともあるらしい
ので油断できない。前に住んでいた集合住宅には1日に数回サイド
カーに乗った「リサイクルおじさん」がやってきた。1度オーブン
トースターを出したところ、5分後にはそのサイドカーがきて回収
していった。素早かったので、通りのどこかで張っていたのかもし
れない。
あと、早朝に外のポリバケツを漁る音がする日もあった。ゴミ袋
のガサガサ音より、サンダルをペタペタさせる音のほうがうるさく
て参ったのだが、後日、その正体が2軒先のおばさんであることが
わかった。ごく普通の婦人だが、小銭稼ぎにアルミ缶やペットボト
ルを集めていたようだ。この婦人もサイドカーのおじさんもミャン
マー人のメイドさんも、多少でも稼げるからリサイクルに励む。
環
境のことなど考えてなさそうだけど、実はかなり高レベルなエコ活
動なのではないかと思う。
そのA ぐらぐら便座
こちらで「そこそこ」納得する家を建てるのは、結構大変だった
りする。すべてお任せにしてもいいのだが、私は前の家での経験を
生かして、タイル選びからコンセントの位置、天井の高さまで自分
で決めることにした。もちろん、トイレも。
特に便器にはこだわった。前の家では、せっかくいいメーカーの
ものだったのに、タンクがやや前のめりのせいで便座を立てかける
ことができず、男性陣は困った。タンクの設置が前過ぎて便座を立
ててもバタンと倒れてしまい、とても不便だった。
なので、今回は便器選びはもちろん、設置にまで目を光らせてい
た。その甲斐あって、すべてのトイレで便座を立てかけておけるこ
とが確認できた。ああ、気分爽快。男性陣からのクレームもなくな
るはず。
しかし、いざ暮らしてみると新たな問題発生である。便座
に座ると左右にグラグラ動いてしまうのだ。調べたら、便座の裏の
ボルトがしっかり締まっていなかった。設置した人がメーカー付属
のパーツを全部使い切らなかったのだろう、よくあることだ。仕方
ないので自分でそれらしきパーツを買ってきてつけてみたが、上手
くいかない。
わざわざ「掃除しやすいように」と選んだ凹凸の少ないフォルム
のせいで、便座の裏側のネジに手が届きにくいのにも参った。狭い
トイレで大汗をかき、便座を抱く姿は少し悲しい。
職人を呼べば、まず便器を床から引き剥がすに違いない。また職
人たちがワーワー出入りするのもなんだかなぁ、ということで、新
築から3年、問題の便座は今でもグラグラのままである。
ホームセンターに行くと、まず目に付くところに便器やバスタブ
ジャクージなどが美しく展示されていて、店員さんも「新製品で性
能もいいですよ」などと勧めてくる。開発が進んでいるプーケット
島では一番の売れ筋商品なのかもしれない。
でも、選んだだけ、買
っただけで安心できないのがタイランド。もし、次回があるならば、
設置にはメーカー直属の技術者を指定しなくては、と思っている。
その@ 手造りサト―酒
最近、知人が経営する近所のレストランへちょくちょく通ってい
る。近所だし、高級住宅街の中にあるので雰囲気がいいのだ。前回
行った時に、「来週も来るなら、明日にでもサトー酒を仕込んどい
てやる」と言われた。
サトー酒といえば、あの雑貨屋とかで売ってる瓶入りで30バーツ
くらいの安酒…なんかヘンな酸味と甘味があるやつだ。この酸味の
せいで、コメからできているくせに料理酒に使えない。
ところが自家製は別物だという。楽しみにして行ってみると、キ
ンキンに冷やしたサトー酒がピッチャーに入っていた! 白くにご
っていて「どぶろく」みたいだが、味はすっきりまろやか、甘味と
酸味のシナジー効果でいい旨味がでている。雑味も甘酒みたいなく
どさもない。
ワイングラスでいただいたせいか、本当にワインみた
いでフルーティー……香りがおもいっきり米だけど。ちなみに主原
料はもち米だそうだ。
仕込んで1週間なのでアルコール度もそんなに高くない。さらに
寝かして上澄みをとると、普通のラオカーオというタイの蒸留酒に
なるそうだ……。上澄みだと蒸留じゃないけどな。
仕込んだ壺をの
ぞいてみると、もち米がたっぷり入っていた。イースト菌を混ぜ込
んで発酵させるらしい。この友人の場合は麹を入れていないので、
甘酒みたいなくどさがでないのだろう。
主原料はもち米だし、安くて安全でこりゃいいわぁ。ふつう安酒
はへんなアルコールが添加されてるというからね。この手作りサト
ー酒、パーティーなどの時にはぜひともリクエストしたい。カクテ
ルみたいな甘さがあるので女性向きだと思う。
でも、これって密造酒では…?と心配していると、自家消費なら
問題ないという。飲食店で簡単に飲めないというのもそそるではな
いか!もっと年をとったら、こういうのをゆっくり造ってみたいな
ーと思った。
ぷけ嫁さん プロフィール
結婚のため2000年末から定住。翌年からネットで「ぷーけっと嫁
入り日記」開始。犬猫に囲まれた南国インドアライフを満喫中。

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